マイティーの歴史

--- これまでの軌跡とこれから ---

18年前、当時の町長が旗振りとなり、耕作放棄地が処かしこに見えるようになってきた現状を打破するための一案として足柄平野一帯で古くから生産されて来た「足柄茶」への転作移行案が浮上しました。理由は米栽培より収益が良いこと、作業負担が少ないこと、開成町の圃場は平坦で広面積機なので機械効率が良いこと、景観が田園とマッチすることなどから、県農業指導員、町、農協が所管する足柄茶業センターのサポートもと、事業従事の生産者4人が所持する田畑をお茶栽培圃場への転用をはかりました。

お茶飲料の需要拡大もあり、概ね順調に事業は推移し、技術の習得に併せ機械も徐々に整え、平成23年には霜よけファンの設置も完了し本格栽培の環境は整いました。

農協ブランド「足柄茶」として生産している品種は主に「さえみどり」という高品種で栽培も霜に弱いなど難しい品種が圃場の大半を占めています。「さえみどり」品種は繊細な栽培技術を要するために全国的にも高値で市場に出ます。

良いところだらけの開成町ですが、一方時代の流れと共に大きな問題に直面しております。それは農業の後継者問題です。人気の街の要因として働くサラリーマン世代にとっては抜群に通勤しやすく、都心に通うのも良し、近隣には大企業も多く、多くの方が企業に従事していますが、美味しい農業を支えている親世代は高齢となりブランド米が収穫できるにも関わらずその後継者問題が近年大きな課題となっております。

開成MyTea創設者4人も平均年齢が80歳を越え、時には炎天下での作業や重いものを持つなどの作業には無理が生じ、またそれぞれ体調を崩し疾患を抱える状況になってきているなど事業継続は困難な状況となりました。

ニュースを賑わせている高齢者の自動車事故や熱中症などの問題はこの街開成町にも確実に押し寄せてきているにも関わらず、企業に勤める次世代は中々農業に従事する選択は出来ない現状がそこに存在しています。

幸い創設者4人の思いと今までの労力が実り、開成の茶葉は最高品質で提供できる状態となっています。創設者の思いをここで閉ざす選択肢はなく、開花させなければいけないとの思いを持ち、事業を引き継ぐことを決めました。
「さえみどり」という最高品質のお茶をなんとしても多くの人に味わっていただきたい。その一心でこれからさまざまな手段を使って皆様の元へ届けていきたいと思っております。